現在、アメリカで「最も急成長しているスポーツ」として報じられる「ピックルボール」。 歌手のテイラー・スウィフトやビリー・アイリッシュ、テニス界のレジェンドであるセリーナ・ウィリアムズなどのセレブもSNSでプレイする投稿をシェア、すでにアメリカでは5000万人近くがプレーしたことがあると言われており、今一番ホットなスポーツとしても過言ではない。気になるルールや日本で楽しめる施設などについて、ピックルボール日本連盟の蜂谷千春さんに教えてもらった(下記、「」内蜂谷さん)。
ピックルボールを楽しむビリーアイリッシュと友人たち(上写真)
ピックルボールとは?
「1965年に米国で誕生し、テニス・バドミントン・卓球の要素を組み合わせたラケットスポーツです。ピックルボールの競技人口は一番競技人口の多い米国で、1,360万人(2024年度)に上り、3年連続競技人口が増えているスポーツとして取り上げられています。日本の競技人口は2023年の3,000人だったのが、約1万人(2024年度)にも増えており、急上昇していますね。
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ここ最近では、日本で昨年2024年末に、ピックルボールの国際大会である『PJF Pickleball Championships 2024 in Japan』が開かれ、米国のトッププロ選手をはじめ、世界13ヵ国から約700名の選手エントリーしました。どんどん盛り上がることが間違いない大注目のスポーツです」
そんなピックルボールの魅力とは?
【魅力①】気軽に楽しめる
「パドルと呼ばれるラケットとボールを使ってプレーします。パドルは軽く、ボールはプラスチック製で穴が開いており速度が出づらい設計をしているので、ラリーが続きやすく運動が苦手な人でも始めやすいスポーツと言えるでしょう」
【魅力②】コミュニケーションが生まれやすい
「ピックルボールはダブルスが基本。点が入ったら、パドルタッチ(パドルとパドルを当てあう)をする習慣があるのでコミュニケーションも生まれやすいです。また、練習会に参加するとその日その場で出会った人達と楽しめるのも魅力ですね」
【魅力③】アメリカではオシャレなスポーツとして人気
「アメリカではカフェや映画館の隣に常設されて、お酒やコーヒーを楽しみながら過ごすのも印象的です。セントラルパークにも期間限定でピックルボールコートが登場し、話題になりました。スポーツをしに来るというより、仲間と集まるカジュアルでファッショナブルな社交場という印象です」
ピックルボールが人気になった背景は?
「新型コロナウイルスのパンデミックにより、多くの人々が屋外でソーシャルディスタンスをキープしながら楽しめるスポーツを求め、ピックルボールの人気が急上昇しました。小さなスペースで、少人数で安全にプレーできるため、ピックルボール専用コートが増え、中には自宅の庭に簡易コートを置く人も。
また、ピックルボールはもともとシニア層に人気があるスポーツですが、若者にも人気が出てきています。その背景としては、近年では3つのプロリーグが設立されたり、NCAA(全米スポーツ協会)の大学テニスの有名選手がピックルボールに参加し始めていることが大きいでしょう。また、セレブがピックルボールにはまっていることや、特にTikTokやInstagramなどのSNSでのシェアが増えたことも、若者層が増加した理由です。2023年には、メインの年齢層が『18歳~34歳』になりました」
ピックルボールのルール
世界中で大人気のピックルボール、気になるルールとは?
テニスやバドミントンとは異なる独自のルールがあるため、覚えておくと、初めてでもプレーしやすくなる。
【得点と勝敗】
- 1ゲームの勝敗 /11点先取(15点、21点の場合もある)。10対10の時は2点差がつくまで行う。 3ゲームマッチで2ゲーム先取した方が勝ち。
- サーブ権がある時のみ得点することが出来る。コートライン上に落ちたボールは、サービスライン上はアウト、それ以外のサイドライン、ベースラインはオンラインはインになる。
- サーブをしているプレーヤーは自チームがミスするまでサーブを続ける。
【サーブ】
- アンダーハンドで行う(打点が腰より下で、パドルのヘッドが手首より下でなければならない)。
- サーブはクロスコートへ打つ
- サーブは1球のみ
- ファーストサーバー時に得点できなかった場合、セカンドサーバーに交代する。
- セカンドサーバー時に得点できなかった場合、相手側にサーブ権が移る。
- サイドアウトごとに、右側のプレイヤーがファーストサーバーとなる。
- サーブ権を有する側だけに得点が入る
【ダブルスの場合】
コートの右サイドにいるプレーヤーからサーブを始める(ゲームの一番はじめだけはセカンドサーバーから始める)。ペアそれぞれに1球ずつサーブを打つ機会が与えられ、ミスをしない限りは同じ人がサイドを変えながらサーブを打つ。一人目のサーブの時にミスをしたら二人目がサーブをし、またミスをしたら相手側にサーブ権が移る。
【シングルスの場合】
自分のスコアが0と偶数の時には右サイドから、奇数の時には左サイドからサーブを打つ。
【ツーバウンスルール】
サーブを受けた側は、ボールを一度バウンドさせてから返球する。その返球をサーブ側も一度バウンドさせてから返し、この2回のバウンドが終わった後は、ボレーも可能になる。
【ノンボレーゾーン】
ネット付近の約2.1mのエリアは「ノンボレーゾーン」、通称「キッチン」と呼ばれる。このエリアに入ること自体は禁止されていないが、エリア内でボレーをするとフォルトになる。
ピックルボールに必要な持ち物
ピックルボールを始める際に必要なのは、基本的にパドルとボール。加えて、動きやすいウェア、運動用シューズ、飲み物、汗拭きタオルがあると安心。
屋外でプレーする場合は、日焼け止めや帽子、着替えも用意しておきたい。施設によっては、屋内コートでノンマーキングシューズやテニスシューズを指定している場合もあるため、予約時に確認しておこう。
〈初めてならレンタルでも十分!〉
初回からパドルやボールを購入する必要はない。施設によってはパドルやシューズ、ウェアのレンタルを用意しているため、まずはレンタル用品でプレーしてみるのがおすすめ。何度か体験したうえで、自分に合うパドルやシューズを選ぶとよい。
初めてプレーするときの注意点
ピックルボールでは、前後の動きだけでなく、左右へのステップも多くなる。プレー前には足首やふくらはぎ、肩まわりを軽く動かしておこう。また屋外コートでは、天候や気温によって環境が大きく変わることも。水分補給を忘れず、体調に不安があるときや痛みを感じたときは、無理をせずプレーを中止しよう。
ピックルボールの代表的なブランドは?
ピックルボールのパドルメーカーはこの数年で爆発的に数が増えていて、アメリカでは800ブランド以上あると言われている。中でもトッププロが愛用する注目のブランドを紹介!
ドイツの卓球メーカーであるヨーラは、ベン・ジョンズ選手をはじめ多くのプロ選手が契約している。
アメリカの大手テニスブランドのガンマは、ライリー・ニューマンなどの有名選手がパドルを愛用している。
アメリカの専門ショップで、メジャーなブランド。アパレルやネットなどのグッズ、独自メディアも持っているブランドで、幅広くピックルボールについて発信している。
2015年にアメリカに誕生したブランドで、創始者は二人の元テニスプレーヤー。日本においても国際大会のスポンサーを行っていたり、日本人の若い選手の支援も行っている。
日本ではテニスやバドミントンで有名なヨネックスが2024年からピックルボール商品を取り扱うようになり、広がりを見せている。
ピックルボールはどこで出来る?
「体験会にお越しいただいたり、体育館のバトミントンコートを借りて行うのがメインですが専門施設も増えてきています。PJFのホームページにて体験会の案内などもしているのでぜひチェックしてみてください」
【体験会や施設を探すときのチェックポイント】
次の点を事前に確認しておくと安心。
- パドルとボールのレンタルがあるか
- 初心者向けのレッスンや体験会か
- 室内用または屋外用のシューズが必要か
- 1人で参加できるオープンプレーがあるか
- 予約の必要や年齢制限があるか
日本のおすすめピックルボール施設
日本ではまだ専用の施設は少ないが、徐々に増えてきている。おすすめの施設をご紹介。
Pacific PICKLE CLUB(パシフィックピックルクラブ)|東京・有明
鎌倉のドライブインカフェ「Pacific DRIVE-IN」の会社が手掛ける、カジュアルかつスタイリッシュな雰囲気が魅力のクラブ。カフェも併設されていて、ピックルボールの後のブレイクにおすすめ。専用のアパレルも展開しており、仲間たちと着てプレイしたらテンションも上がること間違いなし。
KPI PARK|神奈川県・戸塚
2024年11月16日オープンの店舗で、14面のピックルボールコートを設置。シャワーや更衣室も完備していて、パドルやボールのレンタルにも対応している。
東京タワーピックルボールコート|東京都・港区
2025年7月に常設化。東京タワーの迫力ある鉄骨を間近に臨む開放的なロケーションで、夜間はライトアップされた幻想的な空間でのナイタープレーも楽しめる。パドル・ボールの無料貸出あり。
PICKLEBALL ONE GINZA SHIMBASHI|東京都・千代田区
2025年11月1日にオープン。インドアコートとショップを併設している。新橋駅から徒歩約3分、銀座駅から徒歩約12分の場所にあり、仕事帰りにも利用しやすい。フルコートと練習向けのコートを備えており、初心者から競技志向のプレーヤーまで利用しやすい。
【2026最新】今年オープンのピックルボール施設
Sansanピックルボールコート池袋|東京都・豊島区
2026年7月10日にオープンした大型の専用施設。インドアコート3面とアウトドアコート4面の計7面を備え、池袋駅から徒歩約10分、東池袋駅から徒歩約3分の立地も魅力。
NEON PICKLEBALL CLUB SHIBUYA|東京都・渋谷区
2026年8月8日にグランドオープンした、渋谷東武ホテルの地下2階にある日本初の常設ネオンピックルボール施設。ブラックライトに照らされたコートで蛍光ボールを追いかける、これまでにないプレー体験が魅力。
PICKLEBALL PARK TOYOSU|東京都・江東区
2026年9月オープン予定の屋外ピックルボール専用施設。水辺の開放的なロケーションに、ハードコート4面を設置する。パドルやシューズのレンタルにも対応。新豊洲駅から徒歩約3分、豊洲駅から徒歩約8分でアクセスできる。
PICKLR TOKYO TOYOSU|東京都・江東区
2026年9月25日にグランドオープン予定の全天候型インドア施設。米国発の世界的な屋内ピックルボール施設ブランド「PICKLR」の日本初となる常設拠点で、公式基準のハードコート7面を備える。会員向けの先行開放後、10月からは一般ビジターも利用できる予定。コートレンタル、オープンプレー、レッスン、リーグ戦など、さまざまな楽しみ方に対応。
大手ジムやアミューズメント施設でも展開拡大中!
「最近では、大手ジムのセントラルさんやティップネスさんでもピックルボールを、体験できます。またアミューズメント施設のラウンドワンさんの一部店舗でもプレイできるようになって、身近に楽しめるようになってきています。大学生リーグも近々発足予定です。
今後も全国各地で大会が予定されていて、9月18日から20日には宮城県仙台市で『THE SUPER SPORTS XEBIO APP ASIA Qualifier Series SENDAI 2026』、10月11日から14日には有明テニスの森で『第2回 PJL BURGER KING® CUP』、12月7日から11日には同じく有明で『第3回 PJピックルボールチャンピオンシップス in Japan』が開催。国際大会を含む大きな大会が続き、ピックルボールの勢いはますます高まっている。
まとめ
テニスやバドミントン、卓球を組み合わせたラケットスポーツで、アメリカで急成長したピックルボール。誰でも気軽に楽しめスポーツとして、日本でも今後の盛り上がりが見逃せない! ぜひ一度はチャレンジしてみて。



















